ファントム →大きくネタバレ

poaro2004-08-20

 昨日は宝塚宙組の「ファントム」を観に行ってきました。面白かったですよ。和央さん(和央ようか)が女々しく「クリスティーヌ」って叫ぶシーンとか。いや、真面目に感想を書こう。

 宝塚史上初の海外ミュージカルは、いつも以上に舞台が凝っていました。もうせりあがり、さがり。更に衣装も普段より凝ってませんか?フィナーレのふさちゃん(花總まり)の衣装の可愛いこと!!ふさちゃん、年齢不詳すぎ。

 劇の内容としては、「オペラ座の怪人」より「ファントム」の方がよりファントムについて丁寧に描かれていてかなり悲しみを誘う内容。タカコさん演じるファントムの純粋さ、人間的には成長できてない微妙な幼さがかなり可愛い・・・それが悲しいんだが。

 和央さん&ふさちゃんの宙組、群舞の宙組をかなり印象づけられた作品。このコンビにふさわしく、「ベル薔薇」よりもずっとずっと良かったです。
 エリックは和央さんにとてもぴったりです。というか、他の組のトップさんだとエリックのイメージが湧かないし。まぁ、それを言うならふさちゃんのクリスティーヌも絶品なんで、やっぱり他のトップさんのイメージは湧かないな。ベル薔薇のアントワネットにしろ、エリザベートにしろ、そして今回のクリスティーヌにしろ、ふさちゃんは本当に偉大な娘役だと思います。若い娘から毅然とした大人の女性に変身するふさちゃんは本当に素敵だもん。

 和央さんのファントムは立ち姿とか美しかった〜。印象に残ったシーンは幼い頃のエリックと現在のエリックが混在するダンスのシーン。音楽も最高だし、ダンスもとてもかっこよかった^^和央さん、美人〜☆かなりビジュアル系な美しさ。慣れてしまうと男役にしてはちょっと高い声も気にならなくなるんだよねぇ。
 さらに、自分のお気に入りの森でのクリスティーヌとのシーン。好きな女性と二人っきりでいっぱいいっぱいのエリックが可愛くて可愛くて。そのシーンがあってこそ、クリスティーヌに顔を見せて叫ばれてしまった後のショックが引き立つわけです。
 そして、銀橋でのキャリエールとのシーンが胸を打つ。醜い顔に生まれても音楽を耳にすることができたと喜ぶエリックに涙。いや、ホント、良いシーンです。最後は願いどおりキャリエールに撃たれ、クリスティーヌの胸の中で息を引き取るんだけど・・・そのシーンうるうる。満足しきって眠りにつくエリックにうるうる。

 ふさちゃんのクリスティーヌ。最初は町で歌ってるんだけど、いつもよりもうまくない・・・。あれ?ってそうか、クリスティーヌはレッスンを受けて才能を開花させていくんだから、それでいいんだ。うまくなく歌うふさちゃんの才能に脱帽。レッスン後のアリア、すごい!!宝塚では、ふさちゃんだからできる役だ〜。
 オペラ座のビストロに集う団員たちの前で最初は気弱に、そして、自信を持って歌う姿は本当に愛らしく、エリックに仮面をはずして素顔を見せてほしいと歌う姿は愛情にあふれていて素敵。

 今回すごい存在感を放っていたのは、うちの母上が大好きな樹里咲穂(専科)。役柄はオペラ座の元支配人キャリエール。歌はうますぎるし、演技もとっても良かった。特に銀橋でのエリックとのシーンは圧巻。コンタクトで乾ききった瞳にうるおいを取り戻してくれましたよ。あのシーンの歌はホントに良かった。今回のメインシーンですね。樹里さんの演技は、全体を通してエリックへの愛情がひしひしと伝わりました。
 そして組長の出雲綾はやっぱり歌がうまい!!カルロッタ役だったんだけど、うますぎ。あんなに歌がうまいのは本当にうらやましい限り。適役でしたよ。
 オペラ座パトロンであるフィリップ伯爵役のキモアイーダ(って言ったら母に渋い顔された)安蘭けいは、微妙に存在感が薄かったんだけど、フィリップの歌うテーマが明るくほかのテーマと全然違うのでそこでカバー。アイドルちっくな感じの歌は妙に合ってました。シーンにしたら短いんだけど、エリックの母親ベラドーヴァを演じてた方もマリア様の歌がとてもよかった。 

 いや、面白かった。母上がCDを買うらしいので借りようっと。あとはスカイステージで放送されるのを待とう。

 それにしても、宙組は大きな人が多いなぁ・・・。