華氏911を見たようです・・・
学生時代の研究テーマはバビロニア語のタブレット(粘土板)に書かれた交霊儀式についてでした。このタブレットはアッシリア*1のアッシュールバニパル王(在位:前668〜前627)が作った図書館*2から出土されたもの。この図書館はニネヴェにありました。ニネヴェは現モスルに近いです。
小学校高学年からメソポタミア文明に興味を持ち、イラク地域を学んできた(そうたいしたもんではない)へぼ人間が「華氏911」を見てきました。
もちろん、父ブッシュも息子ブッシュも元々苦手だったんだけど・・・なんつーか、泣きましたよ。号泣する映画ではないような気がするんですけど、自分の中で泣きポイントがいくつかありました。亡くなった米兵の母親の涙を見て、叔父さんの家を攻撃されたイラク人女性のアッラーへの叫びを見て泣きました。しかしそれ以上に、想像力を働かせすぎたっていうか、「ここでブッシュさんが・・・すれば・・・にはならなかったのに」とか思って涙。おかしいですかね?多分、私は現実を見てるつもりでいつまでも夢見ちゃってるんだな。戦争は嫌いです。
この映画自体を鵜呑みにはしない。私は私なりの意見を既に持っているので。そして、この映画を見て初めて知ったということもほとんどなかったです。
面白かったのは上院議員に子供たちを兵士にしようよ〜というシーンかな。これは本当にそう思います。まず手本を見せろだよな。
しかし、こんな本来なら重いテーマをこう娯楽映画に出来るムーアはえらいですよ。てめぇの意見を映画という形で世界中に押し付けるムーアはえらいですよ。
とりあえず、平和なイラクを返してください。せめて私程度の幸せをイラクの人々へ。遺跡にいつでも遊びに研究に行けるイラクを返してください。
→いつもは外国人が必ずいる映画館なのに、この映画には一人もいませんでした。まぁ、米軍基地のそばなので・・・さすがに見ないかな。